他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

脈の無い鉱脈

季節がぶり返したのかと思うような気温だった。エアコンをつけている。送風とはいえ、9月も下旬をぷりぷりし始めたにもかかわらず、なかなかチャレンジングな気候だ。この数日、夜、まともに寝られていない。なぜと言うに、蚊に刺されるのである。蚊に刺されるのである。蚊に刺されている。3回くらい言った。蚊に刺されている。ベープノーマットを焚き続けているのに、私は! 9月も下旬に差し掛かった頃に! 蚊に! 刺されて! 夜! 寝られないの! 蚊に刺されて寝られない。憤懣やるかたなく、とりあえず寝られないのである。足の踵やら、肘やら、どうにも掻きづらい位置ばかり食ってくるのも許せない。寝坊助な蚊め。私はベープノーマットに全幅の信頼を反復横跳びに置いていたわけなのだが、近来全く仕事をしないため、望まない事態でありつつも、ちょっと効能に疑いを持ち始めた。一体どうなっているのか。殺虫成分に耐性を持ったゴキブリが登場しイタチごっこになるように、蚊にも同様のあれとかそれがあるのか。ともかく、気持ちよーく、とは言わないので、普通に眠らせて欲しい。今夜はどうなるか分からないが、ともかく暑い。ガリヴァー旅行記の、訳者解説だけ、先に読んでみた。スウィフトは、ロビンソン・クルーソーのデフォーや、アレクサンダー・ポープと同時代人らしく、イギリスの文人絢爛なるかなという時代だ。よく分かってないが。痼疾という言葉があるのを初めて知った。固にやまいだれを乗っけようと、人生で一度も考えた事がなかったので、なかなか驚いたのだが、持病の意であるらしい。知らない。知らない言葉は、よくよく見てみれば、少なくとも紙の上では、しとどに溢れている。日常会話の、想定通りの語彙からしか球が出てこない退屈さよりは、私はこっちが好きだ。そっちはそっちとして、ひとつひとつが細切れになっていて暇つぶしに読みやすそうだなと思ったので、光文社古典新訳文庫の『今昔物語集』を読んでいる。訳者はイタリア文学を専攻した人のようなので、手の広さに驚いた。高校の古文の授業や試験で、出典として見た事はあるはずだが、一切記憶にない。本の裏ソデを見たら、魯迅の小説も訳が出ているのか。阿Q正伝なんて、字面しか見た事がない。聊斎志異も、名前しか聞いた事がない。面白そうな事は書いてある。このシリーズはいい値段するのが欠点かもしれない。歎異抄大阪弁訳もあるらしい。ゴーゴリの講談調訳もこの文庫にあったはずだが、ようやる。