他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

じゃばじゃば蛇腹

意識が、どぽりと落ちた。水差しを傾けたら中の水がこぼれる、そんな感じの必然さで、身体という入れ物から中身が落ちた。覆水盆に返らずであって、身体がまだ家出したようにそぞろである。変な歌が頭の中に流れている。なんでそれが回収されるんだ、というゴミが捨ててある時があって、これをよく出そうと思ったなというところで、でも後で見たら集積場に何もなかったりする。あれは不燃ゴミだった気がするのだが。パン屋に行ったら、新しいパンがいくつか出ていたので、ほいほいほいと買った。どれがそれぞれ何だったか、あまり覚えていないし、いつも買っているさつまいもパイ? みたいなやつがないのに気が付いたのも大分後になってからの事である。あれはリストラされてしまったのか、それとも新規メニューを並べるために一時的にリストからお休みになったのか。答えはメロンパンの表面くらい錯綜している。甘唐辛子なるものが売っていたので買ってしまった。私は辛いのはそんなに好きではない。しかし、唐辛子という言葉が抱く象徴的な、もっと根源的な部分には強烈な熱狂があるらしい。ししとうとはちゃうんかいと思うが、そもそも名前が違うのだから、たまにある事態のように、別のスポットライトでもって一物を照らしているのでない限り、まあ違うのだろう。最近は特にそう思うのだが、元々ぐちゃぐちゃだった言語基盤に、野坂昭如町田康が混じる事によって、私は書く方もしゃべる方も、何だか正体の分からないトンチキな放浪者になった。