他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

曲がる体温計がある

夜の2時くらいに、でっかい雷が落ちて起きた。でっかい雷やなあ、と思ったが、雷が鳴るという事はすなわち、これから天気が悪くなるのでは、と空を覗いてみたら、雲がべったりと張り付いていて、まずそうなので夜の間に干していた洗濯物を取り込んだ。まだしっとりしていた。それで朝を迎えて起きたわけだが、夕方に至るまで空が情緒不安定である。主に曇り、しばしば紐の切れたように雨が落ちこぼれている。あまり乱れていない間に外出して、用を済ませた。ポイントカードというのは、心を貧しくする、あるいは、心の容量を狭める制度である。ポイントカードがなかったら、ポイントにまつわる損益を考えなくて済むし、制度の運営や創設に費やすエネルギーを本来の事業にもっと投資できたはずである。そもそも、顧客にとっても利点として考えるのであれば、それを価格において発揮してもらえればよいのだが、そうしない切実な理由があるのだろうか。登録時点で提出する顧客情報が欲しいとか、何かしらのサービスに登録させる事でセールスの機会が増えるとか、何かがないとこれほどまでポイントシステムが時代に食い込んでいるはずはない。私には広報並びにマーケティングのセンスが欠落しているから、自力では解答に辿り着けない気がする。とりあえずポイ活という言葉を生み出したやつとそれを使っているやつとは一生付き合えない。体温計を探すためにドラッグストア的品揃えのエリアをちょろちょろしていたのだが、「推し」という言葉がちらほら、というにはデカすぎるポイントと頻度で存在した。私が最も嫌いで憎んでいる言葉のひとつである。お前が抱くその感情を、他人から与えられたたった二文字の借り物の言葉で表して平然としているのは、全く哀れで情けないと思う。お前は中島みゆきの『宙船』を聴いた事がないのか。私は、言葉がもつ経済性の観点から、それらを展開したものはどうしても散文的になると思う。しかし、散文は文として成り立たせようとしなければ、文として自立するだけの思考の整理と自覚が伴わなければ、書けないものである。インスタントで簡潔で学びがあって気付きを与えてくれて新しい発見がなくてもいいのである。そこを忘れている。平生生きる中に、そんなものがごろごろ転がっていたら、社会の程度はもっと高い。虚偽か虚飾で有意に身分を偽った無意に慣らされ過ぎている。もっと、特に意味はないものをじっと見つめてみるムダを取り戻す必要がある。