他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

めげる

部屋の中を何気なく見渡すと、何かしらがそこかしこで崩れかかっている。それは本であったり洗濯物であったりして、それには他ならぬ私自身も含まれるのやもしれぬ。通りがかるたびにうまそうだと思いつつ、並ぶ客足についつい気が引けていたのを、忙しく表を洗う雨のおかげで今日のそれは我慢に足りるほど短く、これを逃しては次はいつあるか分からぬとばかり、ミスドに寄ってさつまいものドーナッツをいくらかばかり買ってきたものである。私はさつまいもとかぼちゃが好きであり、その気持ちの強度については余人にいくらでも譲るところではあるが、近頃は比べること自体がおよそ仕方なく、んなもん手前の気持ちに収めておけばよろしと思うようになって、しかしかくもスプラトゥーンの広告は大きい。さつまいも成分が一番うかがえるそれは、ドーナツの強度が非常にもろもろしていて、やる気のないおからドーナツにも等しく、味は悪くないのだが、形状がなまじポンデリングにそっくりしているだけに、味の強さに見合うだけの食感の強さがなく、肩透かしだった。蜜がかかった大学芋イメージらしいそれは、かかった蜜が大学芋のぱきぱきした感じではなく、ねとりと糸を引くタイプのもので、硬柔入り乱れた食感を期待していた口にまたしても脱力、空振りの念懐かしめた。それで、結局うまかったのはチョコ漬けになってクランチの振られたオールドファッションであり、この前話した人がシンプルなポンデリングと何もかかってないオールドファッションが好きなのを思い出して、まあ思い出しただけなのだが。