他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

越冬アローン

窓の下に、アジサイが咲いている。満開ではないが、花がふたつ、みっつ見える。アジサイのあの部分は、花で合っているのだろうか。他に花っぽい部分がないので多分花だと思うが、あのもりもり茂った葉の中に、本当の花が咲いていて、上の方のあれは、別の何かしらである、という可能性もないではない。アジサイのことを書いたのが結構前のような気がするが、季節ものであるから、その結構前はおよそ一年前になるわけで、どれだけぼんやり芒洋と、日々をただやり過ごしているのか、自分の希薄さに思わず眉を顰めた。「眉をひそめる」と「顔をしかめる」の漢字がどちらもこれなのを今知った。顰蹙にもこの字がある。書けないけど読める語彙シリーズだ。米原万里の、聞いて読んで分かる語彙と、話す時の語彙は全く異なるというあれを思い出す。先々週あたりに、連日蚊が出没するのでベープノーマットを起動した期間があったが、あれ以降止んだ。気の早いぼうふらたちだったのだろうか。春先やら、季節外れに鳴く蝉がいるが、他の生物でも、ああいった、カレンダーを間違えたような振る舞いはあるのだろうか。あるだろうな。渡り鳥が季節を間違えるとは聞いたことがない。集団で飛んでいるけれど、もし一羽きりで、北極から南極まで渡らなければならなくなったら(この極端な、文字通り極端だが、渡り方をする渡鳥はいる。名前は忘れた)、途中で寂しくなって、やっぱりやめた、と帰るのだろうか。それとも、刻まれた通り、身体は動くのか。まだ人間は一人では自力では飛べないから、この答えはしばらく得られそうにない。