もし、各人において、何かしらのパラメータが少なくともひとつ傑出しているものがあるとすれば、私の場合は、それは「食い物運」なのかもしれないと思った。食い物、さらに狭く言えば人から食い物をもらう運かもしれないと。よくもらう。昨日はおでんをもらった。今日、多分これから食うが、春と夏の区別がつかないうちにおでんに箸をつけることになるとは思わなんだ。ケン・リュウの短編集を読んで、ああええやんと思ったので、心は死んだわけではなかった。のっぺりはしているが、さざなみは立つようだ。さざなみの「さざ」は、もしかして小さいを「さ」と読んでそれが二回頭についているのではないだろうな。だとしても、ああそうなんだで終わりだけども。
