昨日、寝る前にもっと『バナナの丸かじり』を読んでみたが、じわじわと、東海林さだおの良さが分かってきた。男子三日会わざれば刮目して見よとは言うが、誰であっても、３日間くらいはジャッジを下さずに感想を持たずに接してみるのがよい気がしてきた。改行がやたら多いなと思っていたのは、元々が雑誌連載のコラムだったからだろう。小さな、言ってしまえば言いがかりみたいなところからでもコラムにまとめるその技量と着目点は、武田砂鉄に近い気がする。そんなところで立ち止まって、そんなことを考えますか、という、コラムが果たすべきそれそのものである。今日はほどほどに外を歩いたが、日傘を持ち出す時季になった、と思う。しばらく雨傘として使用していたが、もうひとつの用途を思い出してもらおう。本を買ってきたからといって読むわけではない、というのが難しいところだ。読むには読んでいるが、ゆっくりのったり読んでいる。
