他愛がない

日記が置いてあります。タイトルと中身はあまり関係ありません。短編小説も書いてます(https://kakuyomu.jp/users/mezounagi/works)。 twitter:@mezounagi mail:mezounagi★outlook.jp(★→@)

あっち向いてにゃーん

桜が咲き、おそらく満開と言ってもいいほどで、うすらピンクの白い花びらがぶんぶんと咲き誇っていたが、どうにも天気が悪く、冷たい空気とげんなりした空の色が後ろに透けて、まるで後ろに血管が見えるようだった。雀が枝を飛び回るのにあわせて、花が根本からぼたりぼたりと落ちる。公園に降り注いだ花びらは、近くの作業場のおっちゃんがウインドブロワーで集めて捨てていた。木についているうちはそれこそ「花」だが、地面に落ちるとゴミになる。毛髪や唾液と同じものを感じる。梅も勢いづいて盛っていた。白い方は好きだが、桃色の方は色味が強くて見ていると疲れる。明日明後日晴れなければ、今年はまともな花見のタイミングがないまま、花びらの絨毯の上で葉っぱを見ながらぼーっとすることになるだろう。寒い公園のベンチで、電話をかけながらぼーっと桜を見上げている人がいた。あれは花見なのだろうか。