自分の書いた字と他人の書いた字が並んでいると、実際のところどうかは別にして、読み取らなくてもよいことを探してしまう時がある。やらなくてもいいのでやめようかと思ったが、他にやることがなさすぎて存在が虚脱してしまうのでやってしまう。得るものはない。ここまで精神がすっぽり抜け落ちてしまうのはなぜか考えてみたが、数日紙の本に触れていないからではないかという気がする。物質的なものが欠乏するとそれで精神がふらふらしてしまうのはどうかと思うが、長年染み付いた癖なので仕方がない。言うことがないのでもちゃもちゃともぐもぐと続けている。副詞と比喩がばーんと決まっているのが好きだ。枠組みとか、それの厳格な適用みたいなことには興味がない。ないのだろうか。言語活動を剥奪しないでほしい。同じ店に、短時間で３回行った。こいつまた来たのか、と思われるのが恥ずかしいので、避ける手立てを講じた。それほど覚えているわけではないだろうが。なんとなく。
